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農業共済新聞

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砂地に合った米作り

品種の特性把握し低コスト

(平成28年3月4週号 特集)


201603_4 津山市の須江寛臣さん(76)は吉井川の河川敷という土地条件に合った栽培方法で、コスト戦略を重視した農業経営を行っている。
 須江さんは、高校を卒業後、津山市で58年間、専業農家として水稲(78㌃)・イチゴなど(29㌃)を栽培している。「水稲の品種特性をよく勉強し、自分の土地に合った栽培方法を実践することが大事だ」と須江さん。基肥として鶏ふんを使用し、化学肥料をあまり使わないことで低コストを実現している。
 また、追肥は何度も田に入り、各生育ステージに合わせた単肥で施肥を行っている。砂地という地力が少ない土地条件を加味し、わらのすき込みを春に行うなど、独自の栽培方法で、1反当たり9~10俵を収穫する。「手が行き届かないため収量が減り、コストに合わない田んぼを見ると、少し残念に思う」と須江さんは話す。
 また、主力の「コシヒカリ」に加え「ヒノヒカリ」、昨年からは「きぬむすめ」の栽培を、岡山県での導入と同時に開始した。収穫時期をずらし、多収量であるなど、目的に合った品種であることを事前によく研究し、導入を決めた。
 「技術的なものがないと、コスト優位となることは難しい。常に情報を仕入れ、また自分自身で探っていく。これからは、労力を少なくする栽培方法を考えていきたい」と須江さんは話す。