NOSAI岡山では農業経営における損害を未然に防止するため、損害防止活動を実施しています。
土壌診断
 土壌診断事業は、土壌のもっている基本的性質である化学的、物理的、生物的性質について調査分析し、それらがどのような状態にあるかを診断し、その結果に基づいて作物を健全に生育させるための総合的な改良対策を樹立し指導することにあります。
 NOSAI岡山では、農家サービスの向上と損害防止活動の拡大強化策として、昭和58年度より土壌分析室を設置し、果樹(ぶどう・もも)・園芸施設・大豆共済加入者を対象に土壌診断を無料で実施しています。
 分析結果は、岡山県農林水産総合センター農業研究所で開発したソフトで園地ごとに『土壌診断書』を作成し、加入者に配布していますので、JAや農業普及指導センターへ施肥設計等のご相談にご活用ください。

土壌診断土壌診断項目
1.PH(酸度)
2.EC(塩類濃度)
3.有効態りん酸
4.腐植
5.有効態石灰(カルシウム含量)
6.有効態苦土(マグネシウム含量)
7.有効態加里(カリウム含量)
8.硝酸態窒素
9.CEC(塩基置換容量)
10.塩基飽和度
11.石灰苦土比
12.苦土加里比など

家畜臨床研修所
 牛肉の自由化以降、畜産を取り巻く環境はO−157、家畜排泄物法、口蹄疫そしてBSEなどマイナス要因が増加しています。こうした状況の下、経営収支の悪化により畜産農家の廃業は後を絶たず、岡山県の牛の飼養頭数は依然減少しています。一方で経営存続を希望する酪農家においては飼養頭数の増頭、個体乳量の向上によって対応してきました。しかし飛躍的に個体乳量が向上する反面、繁殖成績の低下、栄養障害に起因した死廃事故の増加という弊害をもたらしています。
家畜臨床  このことは、現状では生産性の向上と牛の健康とが調和した飼養管理が確立していないことの表れです。酪農経営者、現場獣医師は日々直面する課題を解決し、新たな活路を模索しています。
 生産獣医療支援センターではこれらの諸問題を抱える酪農家をサポートするため、「乳牛の健康診断」を実施しています。これは要請を受けた酪農家の牛群の血液検査、検定成績、給与飼料を分析し、農家経営への改善策を提供するものです。特に生産性の向上と乳牛の健康を両立させるために、農家への適切な情報提供ができるように今後とも研鑽を重ねていきます。